研究室紹介
膜タンパク質のはたらきを
知って薬つくりに貢献
ヒトは、太陽から降り注ぐ異なる波長の光を光へと変換したり、体内で分泌されるホルモンや神経伝達物質を興奮や冷静といった感情に変換したり、様々な刺激を受け取ることで、生きています。
そして、これらの化学的な現象(=恒常性) は、ヒトが生物進化の過程で、環境に適用するために獲得してきた賜物です。
片山研究室では、ヒトの恒常性維持に関わる、タンパク質のしくみを理解するとともに、恒常性の破綻から生じる、病気の治療薬開発に貢献することを目指します。
また、恒常性を獲得するために、タンパク質はどのような進化を辿ってきたのか、分子進化を理解する研究にも挑戦しています。
研究内容
色覚タンパク質グループ色を見分ける視覚タンパク質のはたらきを知る
色覚は眼が受容した光の波長別強度情報に基づいて脳で合成される感覚であり、遺伝的背景に依存して個人差が生じる。
例えば、ヒトがリンゴを見て「赤いリンゴだ」と判断させる役割を果たすのは、眼の網膜に存在する、3種類(青・緑・赤)の錐体視細胞であり、光の3原色に対して感度の高い光受容タンパク質、色覚視物質を有する。色覚機能は、これら色覚視物質による、異なる波長の光吸収とそれらの情報伝達が精密に制御されることによって発現される。従って、色覚視物質に遺伝的変異が入ることで、吸収する光の波長にずれが生じたり、色覚機能発現の過程で分子制御に異常をきたすと、その後の錐体視細胞の異常や変性を介して色覚機能が大きく低下し、色覚異常や進行度合いによっては失明につながる恐れもある。
図1.
色覚を担う光受容タンパク質(a)赤リンゴ、緑リンゴ(b)霊長類色覚視物質の3次元模式図および可視吸収スペクトル(c)クロード・モネによる色覚異常をきたす前後の絵画(Eye (2016) 30, 287より抜粋)
片山研究室では、色覚視物質の作動機序の全容を解明することを最重要課題と捉え、構造機能相関研究を推進している。具体的には、X線結晶回折測定やクライオ電顕単粒子解析、赤外分光計測によるタンパク質の構造解析手法に、タンパク質構造予測や量子化学計算といった、理論・計算科学的手法、さらに蛍光分光計測や細胞活性測定による、機能解析手法を組み合わせることで、色覚視物質による(1)吸収波長制御、かつ(2)情報伝達制御、の分子機構を明らかにし、作動機序の全容を解明することを目指している。そして(1)、(2)から得られる知見を活用して、色覚視物質の異常が発端で発症し、未だ治療法も確立していない、先天性・後天性色覚異常を治療するための、(3)低・中分子医薬品の開発を目指している。
タンパク質構造(形)を可視化
~低温電子顕微鏡単粒子解析~
構造を原子レベルで可視化する
タンパク質構造変化(化学反応)を可視化
~フーリエ変換赤外分光計測~
構造変化を分子振動として捉える
図2.
霊長類色覚視物質の構造(形)を可視化するための構造解析(左:低温電子顕微鏡単粒子解析による構造決定に向けたワークフローの一例)色覚視物質の光吸収・活性化に伴う構造変化を可視化するための構造解析(右:フーリエ変換赤外分光計測による構造変化の分子振動解析)
Gタンパク質共役型受容体
(GPCR) 創薬グループGタンパク質共役型受容体のはたらきを知って創薬につなげる
Gタンパク質共役型受容体(GPCR)は、市販薬の標的の30 %以上を占める、創薬標的として重要な膜タンパク質群である。GPCR創薬の実現には、GPCRの細胞外側に存在するリガンド結合部位の構造や構造変化、さらにその後の細胞内側での大きな構造変化、これら動的システムの基本原理を理解することが求められている。
また、GPCRのリガンドはその生体活性によって、完全作動薬(full agonist),飽和量リガンドを投与しても部分的な活性しか示さない部分作動薬(Partial agonist)、基礎活性(リガンドが結合していないGPCRが示す一定の弱い活性)を変化させない阻害薬(Antagonist)、そして基礎活性さえも抑制する逆作動薬(InverseAgonist)に分類される。
これらのリガンド効能の違いは“ligand efficacy”と呼ばれ、薬効に影響することからも、リガンドごとにefficacyが異なる分子機構を理解することは、合理的な薬剤開発を促進させる。
図3.
Gタンパク質共役型受容体(GPCR):現市販薬の30 %以上が標的とされ、ヒトの恒常性維持に関わる重要な膜タンパク質群。ヒトは800種類以上の遺伝子を有する。
片山研究室では、赤外分光法に溶液交換系を取り入れることで、イオンやリガンドなどの化学的刺激を用いた構造変化解析を可能にし、GPCRとリガンドとの相互作用に伴う構造変化を、スペクトル変化として捉えることに取り組んでいる。さらに、様々な薬剤効能(作動薬、部分作動薬、阻害薬、逆作動薬)を示すリガンドを用いた相互作用解析も進めており、異なる薬剤効能に依存してGPCRの構造変化由来の赤外スペクトルが変化することを見出している。これらの結果から、赤外分光解析を創薬研究に応用する研究を展開している。
今後、構造ベースのリガンド結合部位を基盤とした薬剤設計指針とは異なる、相互作用解析からGPCRの動的構造情報を抽出し、薬効度を制御する、新たな薬剤設計指針を提示できると期待する。
受容体に薬剤がくっつく様子を可視化
~全反射赤外分光計測~
受容体と薬剤との相互作用を可視化
図4.
異なる化学構造をもつ薬剤が結合した際のGPCRの構造変化を分子振動の変化として原子レベルで捉える。右図は作動薬や阻害薬が結合した際のGPCRの構造変化をスペクトル変化として捉えた一例。
動物視覚タンパク質
進化グループ視覚タンパク質のしくみを知って目の進化の謎に迫る
動物に視覚をもたらす最初の分子は、眼の網膜に存在する光受容タンパク質、ロドプシンである。発色団レチナールは、正電荷を帯びた部位(シッフ塩基結合)でロドプシンと結合しており、その結合を安定化させるためにカウンターイオンという負電荷アミノ酸を有する。これにより、可視光吸収が可能になるだけでなく、光吸収に伴うレチナールの“シス-トランス”異性化反応の制御にも重要な役割を果たすため、カウンターイオンは、動物の視覚機能が発揮される上で不可欠である。
カウンターイオンがロドプシンの内部で存在する位置は、無脊椎動物ロドプシンと脊椎動物ロドプシンとで大きく異なっている。それらを比較した最近の研究から、脊椎動物が視覚機能を向上させる際に、どのようにロドプシンを進化させてきたかが分かってきた。例えば、無脊椎動物ロドプシンがもつカウンターイオンは細胞外の第2ループに位置するのに対し、脊椎動物ロドプシンでは、カウンターイオンを膜貫通部位にある第3ヘリックスに移すことで、光情報伝達の増幅効率を向上させることが明らかになっている。近年では、原始的な無脊椎動物でありながら高度に発達した眼をもつハコクラゲが有するクラゲロドプシンも、膜貫通第2ヘリックスにカウンターイオンを移したことが明らかになった。
メンバー
- 准教授
- 片山 耕大KOTA KATAYAMA
連絡先:katayama.kota@nitech.ac.jp
2023年4月~ | 准教授 | 名古屋工業大学大学院工学研究科 生命・応用化学専攻 |
---|---|---|
2022年4月~2023年3月 | 助教 | 名古屋工業大学大学院工学研究科 生命・応用化学専攻 |
2019年10月~2022年3月 | JST・さきがけ研究者(兼任) | 研究領域「量子技術を適用した生命科学基盤の創出」 |
2017年1月~2022年3月 | テニュアトラック助教 | 名古屋工業大学大学院工学研究科 生命・応用化学専攻 |
2015年4月~2016年12月 | 日本学術振興会 海外特別研究員 |
Krzysztof Palczewski LaborSchool of Medicineatory Department of Pharmacology Case Western Reserve University |
2013年9月~2015年3月 | 日本学術振興会 特別研究員(PD) |
Krzysztof Palczewski LaborSchool of Medicineatory Department of Pharmacology Case Western Reserve University |
2011年4月~2013年8月 | 日本学術振興会特別研究員(DC1) | 名古屋工業大学大学院工学研究科 未来材料創成工学専攻 |
Ph.D. Candidate | 名古屋工業大学大学院工学研究科 未来材料創成工学専攻 | |
2009年4月~2011年3月 | Master of Technology | 名古屋工業大学大学院工学研究科 未来材料創成工学専攻 |
2005年4月~2009年3月 | Bachelor of Technology | 名古屋工業大学工学部 生命・物質工学科 |
2024年 | 第18回GPCR研究会 松尾研究奨励賞 2024年5月 |
---|---|
令和6年度科学技術分野の文部科学大臣若手科学者賞 2024年4月 | |
2021年 | 令和2年度若手研究イノベータ養成センター表彰「奨励賞」 |
2020年 | 第13回(2020年度)分子科学会奨励賞 2020年8月 |
令和元年度若手研究イノベータ養成センター表彰「優秀賞」 | |
第14回わかしゃち奨励賞<基礎研究部門>優秀賞 2020年1月 | |
2019年 | 平成30年度若手研究イノベータ養成センター表彰「奨励賞」 |
2017年 | 2017年度名古屋工業大学褒賞 2017年11月 |
2013年 | 第51回日本生物物理学会年会「若手奨励賞」2013年10月 |
第3回(2012年度)日本学術振興会・育志賞 2013年3月 | |
2012年 | 15th International Conference on Retinal Proteins, Poster Award October 2012 |
2010年 | 2009年度 生物物理学会中部支部講演会 優秀発表賞 2010年3月 |
期間 (年度) | 研究費獲得 | 研究課題名(代表者名) |
---|---|---|
2023~2024年度 | 加藤記念バイオサイエンス振興財団研究助成 | GPCRの分子認識・結合のからくりを解く(片山耕大) |
2023年度 | 名古屋工業大学 学内研究推進経費「アクティブ研究支援」 | 色覚視物質の作動メカニズムに基づく色覚異常の治療法開発への挑戦(片山耕大) |
2021年度 | 名古屋工業大学 学内研究推進経費「将来を見据えた研究」 | 振動分光と有機化学が切り拓くGPCRを対象とした革新的医薬品の分子設計への挑戦(片山耕大) |
2021~2024年度 | 科学研究費補助金(基盤研究B) | 振動分光法を基軸としたGPCRアロステリックリガンド作用機構解明(片山耕大) |
2020~2021年度 | 高橋産業経済研究財団研究助成 | 赤外分光法によるオピオイド受容体の選択的リガンド認識機構に関する研 (片山耕大) |
2020年度 | 名古屋工業大学 学内研究推進経費「将来を見据えた研究」 | 振動分光法を基軸とした多様なシグナルを惹起するGPCR-Gタンパク質相互作用解析(片山耕大) |
2020~2021年度 | 科学研究費補助金 新学術領域研究(研究領域提案型(公募研究)) | 明暗視をもたらす動物ロドプシンの構造ダイナミクスの解明(片山耕大) |
2019~2022年度 | 戦略的創造研究推進事業(さきがけ)(量子技術を適用した生命科学基盤の創出) | 構造基盤に立脚した色認識機構および色覚情報伝達機構の解明(片山耕大) |
2019年度 | 内藤科学技術振興財団研究助成 | GPCRの動的構造変化把握のための赤外分光法の利用可能性の検証(片山耕大) |
名古屋工業大学 学内研究推進経費「将来を見据えた研究」 | 全反射赤外分光法を用いたGPCRの多様なシグナル伝達機構の構造生物学的解析(片山耕大) | |
2018年度 | 名古屋工業大学 学内研究推進経費「若手研究」 | 全反射赤外分光法によるGPCRのリガンド認識機構の研究(片山耕大) |
2017年度 | 名古屋工業大学 学内研究推進経費「若手研究」 | Gタンパク質共役型受容体の構造・機能相関の理解に向けたX線と赤外線を融合させた新規構造解析システムの構築(片山耕大) |
2018~2019年度 | 科学研究費補助金 (若手研究) | 青感受性色覚タンパク質の高分解能X線結晶構造解析(片山耕大) |
研究室メンバー
名前 | 連絡先 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|
D3 | 杉本 哲平 | Teppei SUGIMOTO | t.sugimoto.979@stn.nitech.ac.jp | 日本学術振興会特別研究員DC2(神取研) |
D2 | 青山 真子 | Mako AOYAMA | m.aoyama.392@stn.nitech.ac.jp | スタートアップ助教(神取研) |
水鳥 律 | Ritsu MIZUTORI | r.mizutori.586@stn.nitech.ac.jp | 日本学術振興会特別研究員DC2(神取研) | |
D1 | 犬飼 紫乃 | Shino INUKAI | s.inukai.080@stn.nitech.ac.jp | 日本学術振興会特別研究員DC1 |
大橋 沙也佳 | Sayaka OHASHI | s.inukai.080@stn.nitech.ac.jp | JST次世代研究者挑戦的研究プログラム | |
水野 陽介 | Yosuke MIZUNO | y.mizuno.092@stn.nitech.ac.jp | 日本学術振興会特別研究員DC1 | |
M2 | 板倉 彰汰 | Shota ITAKURA | s.itakura.279@stn.nitech.ac.jp | (神取研) |
西川 遼 | Ryo NISHIKAWA | r.nishikawa.354@stn.nitech.ac.jp | (神取研) | |
M1 | 可児 瑞笹 | Mizusa KANI | m.kani.530@stn.nitech.ac.jp | |
水野 萌香 | Moeka MIZUNO | m.mizuno.401@stn.nitech.ac.jp | ||
B4 | 新井 想空 | Sora ARAI | s.arai.258@stn.nitech.ac.jp | |
田島 秀真 | Shuma TAJIMA | s.tajima.895@stn.nitech.ac.jp | ||
富永 侑利 | Yuri TOMINAGA | y.tominaga.397@stn.nitech.ac.jp | ||
渡邊 健人 | Kento WATANABE | k.watanabe.837@stn.nitech.ac.jp | ||
技術 補佐員 |
石田 大空 | Sora ISHIDA | ishida.sora@nitech.ac.jp |
卒業生進路
企業 |
|
---|
業績
2024
Tatsuki Tanaka, Shoko Hososhima, Yo Yamashita, Teppei Sugimoto, Toshiki Nakamura, Shunta Shigemura, Wataru Iida, Fumiya K Sano, Kazumasa Oda, Takayuki Uchihashi, Kota Katayama, Yuji Furutani, Satoshi P Tsunoda, Wataru Shihoya, Hideki Kandori*, Osamu Nureki*
“The high-light-sensitivity mechanism and optogenetic properties of the bacteriorhodopsin-like channelrhodopsin GtCCR4” Molecular Cell, 84 pp 3530-3544 (2024.9)Teppei Sugimoto, Kota Katayama, Hideki Kandori*
“FTIR study of light-induced proton transfer and Ca2+ binding in T82D mutant of TAT rhodopsin” Biophysical Journal, Available online (2024.8)Teppei Sugimoto, Koichi Miyagawa, Mitsuo Shoji, Kota Katayama, Yasuteru Shigeta, Hideki Kandori*
“Calcium binding mechanism in TAT rhodopsin” The Journal of Physical Chemistry B, 128, pp 7102-7111 (2024.7)Mako Aoyama, Kota Katayama, Hideki Kandori*
“Unique hydrogen-bonding network in a viral channelrhodopsin” Biochimica et Biophysica Acta (BBA) – Bioenergetics, 1865, pp 149148 (2024.6)Takuma Sasaki, Kota Katayama*, Hiroo Imai, Hideki Kandori*
“Glu1022.53-mediated early conformational changes in the process of light-induced green cone pigment activation” Biochemistry Vol. 63 pp. 843-854 (2024.03)
2023
Manish Singh, Masanori Hashimoto, Kota Katayama, Yuji Furutani, Hideki Kandori*
“Internal Proton Transfer in the Activation of Heliorhodopsin” J. Mol. Biol. Vol. 436 pp 168273 (2023.09)Seiya Tajima, Yoon Seok Kim, Masahiro Fukuda, YoungJu Jo, Peter Y. Wang, Joseph M. Paggi, Masatoshi Inoue, Eamon F.X. Byrne, Koichiro E. Kishi, Seiwa Nakamura, Charu Ramakrishnan, Shunki Takaramoto, Takashi Nagata, Masae Konno, Masahiro Sugiura, Kota Katayama, Toshiki E. Matsui, Keitaro Yamashita, Suhyang Kim, Hisako Ikeda, Jaeah Kim, Hideki Kandori, Ron O. Dror, Keiichi Inoue, Karl Deisseroth*, Hideaki E. Kato*
“Structural basis for ion selectivity in potassium selective channelrhodopsins” Cell Vol. 186 pp 4325-4344 (2023.09)Arum Wu, David Salom, John D. Hong, Aleksander Tworak, Kohei Watanabe, Els Pardon, Jan Steyaert, Hideki Kandori, Kota Katayama*, Philip D. Kiser*, Krzysztof Palczewski*
“Structural basis for the allosteric modulation of rhodopsin by nanobody binding to its extracellular domain” Nat. Commun. Vol. 14 pp 1-12 (2023.08)Shino Inukai, Kota Katayama*, Mitsumasa Koyanagi, Akihisa Terakita, Hideki Kandori*
“Investigating the mechanism of photoisomerization in jellyfish rhodopsin with the counterion at an atypical position” J. Biol. Chem. Vol. 299 pp 104726 (2023.05)Ariel Chazan, Ishita Das, Takayoshi Fujiwara, Shunya Murakoshi, Andrey Rozenberg, Ana Molina-Márquez, Fumiya K Sano, Tatsuki Tanaka, Patricia Gómez-Villegas, Shirley Larom, Alina Pushkarev, Partha Malakar, Masumi Hasegawa, Yuya Tsukamoto, Tomohiro Ishizuka, Masae Konno, Takashi Nagata, Yosuke Mizuno, Kota Katayama, Rei Abe-Yoshizumi, Sanford Ruhman, Keiichi Inoue, Hideki Kandori, Rosa León, Wataru Shihoya*, Susumu Yoshizawa*, Mordechai Sheves*, Osamu Nureki*, Oded Béjà*
“Phototrophy by antenna-containing rhodopsin pumps in aquatic environments” Nature, Vol. 615, pp 535-540 (2023.03)Sui Arikawa, Teppei Sugimoto, Takashi Okitsu, Akimori Wada, Kota Katayama, Hideki Kandori, Izuru Kawamura*
“Solid-state NMR for the characterization of retinal chromophore and Schiff base in TAT rhodopsin embedded in membranes under weakly acidic conditions” Biophys. Physicobiol. Vol. 20 pp. e2010171-e2010178 (2023.03)Shibuki Suzuki, Sari Kumagai, Toshio Nagashima, Toshio Yamazaki, Takashi Okitsu, Akimori Wada, Akira Naito, Kota Katayama, Keiichi Inoue, Hideki Kandori, Izuru Kawamura*
“Characterization of retinal chromophore and protonated Schiff base in Thermoplasmatales archaeon heliorhodopsin using solid-state NMR spectroscopy” Biophys. Chem. Vol. 296, pp 106991 (2023.03)Shunpei Hanai, Takashi Nagata, Kota Katayama, Shino Inukai, Mitsumasa Koyanagi, Keiichi Inoue, Akihisa Terakita, Hideki Kandori*
“Difference FTIR Spectroscopy of Jumping Spider Rhodopsin-1 at 77 K” Biochemistry Vol. 62 pp 1347-1359 (2023.03)Kazuhiro J Fujimoto*, Fumika Minowa, Michiya Nishina, Shunta Nakamura, Sayaka Ohashi, Kota Katayama, Hideki Kandori*, Takeshi Yanai
“Molecular mechanism of spectral tuning by chloride binding in monkey green sensitive visual pigment” J. Phys. Che, Lett. Vol. 14 pp. 1784-1793 (2023.02)Masanori Hashimoto, Kouchi Miyagawa, Manish Singh, Kota Katayama, Mitsuo Shoji*, Yuji Furutani, Yasuteru Shigeta, Hideki Kandori*
“Specific zinc binding to heliorhodopsin” Phys. Chem. Chem. Phys. Vol. 25 pp. 3535-3543 (2023.01)
2022
Yosuke Mizuno, Kota Katayama*, Hiroo Imai, Hideki Kandori*
“Early proton transfer reaction in a primate blue-sensitive visual pigment” Biochemistry Vol. 61 pp. 2698-2708 (2022.11)Masahiro Sugiura, Kazuki Ishikawa, Kota Katayama, Yuji Sumii, Rei Abe-Yoshizumi, Satoshi P Tsunoda, Yuji Furutani, Norio Shibata, Leonid S Brown, Hideki Kandori*
“Unusual Photoisomerization Pathway in a Near-Infrared Light Absorbing Enzymerhodopsin” J. Phys. Chem. Lett. Vol. 13 pp. 9539-9543 (2022.10)Shoko Hososhima, Ritsu Mizutori, Rei Abe-Yoshizumi, Andrey Rozenberg, Shunta Shigemura, Alina Pushkarev, Masae Konno, Kota Katayama, Keiichi Inoue, Satoshi P. Tsunoda, Oded Béjà, Hideki Kandori*
“Proton-transporting heliorhodopsins from marine giant viruses”
eLife. Vol. 11 pp. e78416-e78434 (2022.09)Andrey Rozenberg, Igor Kaczmarczyk, Donna Matzov, Johannes Vierock, Takashi Nagata, Masahiro Sugiura, Kota Katayama, Yuma Kawasaki, Masae Konno, Yujiro Nagasaka, Mako Aoyama, Ishita Das, Efrat Pahima, Jonathan Church, Suliman Adam, Veniamin A. Borin, Ariel Chazan, Sandra Augustin, Jonas Wietek, Julien Dine, Yoav Peleg, Akira Kawanabe, Yuichiro Fujiwara, Ofer Yizhar, Mordechai Sheves, Igor Schapiro, Yuji Furutani, Hideki Kandori, Keiichi Inoue, Peter Hegemann, Oded Béjà*, Moran Shalev-Benami*
“Rhodopsin-bestrophin fusion proteins from unicellular algae form gigantic pentameric ion channels”
Nat. Struct. Mol. Biol. Vol. 29 pp. 592-603 (2022.06)“Calcium Binding to TAT Rhodopsin”
The Journal of Physical Chemistry B, 126, issue 11, pp 2203-2207 (2022)
Teppei Sugimoto, Kota Katayama, Hideki Kandori*
2021
Kota Katayama*, Kohei Suzuki, Ryoji Suno, Ryoji Kise, Hirokazu Tsujimoto, So Iwata, Asuka Inoue, Takuya Kobayashi, Hideki Kandori*
“Vibrational spectroscopy analysis of ligand efficacy in human M2 muscarinic acetylcholine receptor (M2R)” Commun. Biol. Vol. 4 pp.1-12 (2021.11)Teppei Sugimoto, Kota Katayama, Hideki Kandori*
“Role of Thr82 for the unique photochemistry of TAT rhodopsin” Biophys. Physicobiol. Vol. 18 pp. 108-115 (2021.04)Kohei Suzuki, Kota Katayama, Yuji Sumii, Tomoya Nakagita, Ryoji Suno, Hirokazu Tsujimoto, So Iwata, Takuya Kobayashi, Norio Shibata, and Hideki Kandori*
“Vibrational analysis of acetylcholine binding to the M2 receptor” RSC Adv. Vol. 11 pp. 12559-12567 (2021.04)Shunpei Hanai, Kota Katayama, Hiroo Imai, Hideki Kandori*
“Light-induced difference FTIR spectroscopy of primate blue-sensitive visual pigment at 163 K” Biophys. Physicobiol. Vol. 18 pp. 40-49 (2021.03)Chihiro Kataoka, Teppei Sugimoto, Shunta Shigemura, Kota Katayama, Satoshi P. Tsunoda, Keiichi Inoue, Oded Béjà, and Hideki Kandori* (第4著者)
“TAT Rhodopsin Is an Ultraviolet-Dependent Environmental pH Sensor” Biochemistry Vol. 60 pp. 899-907 (2021.03)Kazumasa Oda, Takashi Nomura, Takanori Nakane, Keitaro Yamashita, Keiichi Inoue, Shota Ito, Johannes Vierock, Kunio Hirata, Andrés D Maturana, Kota Katayama, Tatsuya Ikuta, Itsuki Ishigami, Tamaki Izume, Rie Umeda, Ryuun Eguma, Satomi Oishi, Go Kasuya, Takafumi Kato, Tsukasa Kusakizako, Wataru Shihoya, Hiroto Shimada, Tomoyuki Takatsuji, Mizuki Takemoto, Reiya Taniguchi, Atsuhiro Tomita, Ryoki Nakamura, Masahiro Fukuda, Hirotake Miyauchi, Yongchan Lee, Eriko Nango, Rie Tanaka, Tomoyuki Tanaka, Michihiro Sugahara, Tetsunari Kimura, Tatsuro Shimamura, Takaaki Fujiwara, Yasuaki Yamanaka, Shigeki Owada, Yasumasa Joti, Kensuke Tono, Ryuichiro Ishitani, Shigehiko Hayashi, Hideki Kandori, Peter Hegemann, So Iwata, Minoru Kubo*, Tomohiro Nishizawa*, and Osamu Nureki*
“Time-resolved serial femtosecond crystallography reveals early structural changes in channelrhodopsin” eLife Vol. 10 pp. 1-21 (2021.03)
2020
Tatsuya Ikuta, Wataru Shihoya, Masahiro Sugiura, Kazuho Yoshida, Masahito Watari, Takaya Tokano, Keitaro Yamashita, Kota Katayama, Satoshi P. Tsunoda, Takayuki Uchihashi, Hideki Kandori, Osamu Nureki*
“Structural insights into the mechanism of rhodopsin phosphodiesterase” Nat. Commun. Vol. 5605 pp. 1-12 (2020.11)Kota Katayama*, Yuri Takeyama, Akiko Enomoto, Hiroo Imai, Hideki Kandori* (第1著者)
“Disruption of water mediated H-bond network in rhodopsin mutations cause night blindness” J. Mol. Biol. Vol. 432 pp. 5378-5389 (2020.09)Masanori Hashimoto, Kota Katayama, Yuji Furutani, Hideki Kandori*
“Zinc binding to Heliorhodopsin” J. Phys. Chem. Lett. Vol. 11 pp. 8604-8609 (2020.09)Yuki Nonaka, Shunpei Hanai, Kota Katayama, Hiroo Imai, Hideki Kandori*
“Unique retinal binding pocket of primate blue-sensitive visual pigment” Biochemistry Vol. 59 pp. 2602-2607 (2020.06)
2019
Kota Katayama, Kohei Suzuki, Ryoji Suno, Hirokazu Tsujimoto, So Iwata, Takuya Kobayashi, Hideki Kandori*
“Ligand binding-induced structural changes in the M2 muscarinic acetylcholine receptor revealed by vibrational spectroscopy” J. Phys. Chem. Lett. Vol. 10 pp.7270-7276 (2019.11)Manish Singh, Kota Katayama, Oded Béjà, Hideki Kandori*
“Anion binding to mutants of the Schiff base counterion in heliorhodopsin 48C12” Phys. Chem. Chem. Phys. Vol. 21 pp. 23663-23671 (2019.11)Wataru Shihoya, Keiichi Inoue, Manish Singh, Masae Konno, Shoko Hososhima, Keitaro Yamashita, Kento Ikeda, Akimitsu Higuchi, Tamaki Izume, Sae Okazaki, Masanori Hashimoto, Ritsu Mizutori, Sahoko Tomida, Yumeka Yamauchi, Rei Abe-Yoshizumi, Kota Katayama, Satoshi P. Tsunoda, Mikihiro Shibata, Yuji Furutani, Alina Pushkarev, Oded Béjà, Takayuki Uchihashi, Hideki Kandori*, Osamu Nureki*
“Crystal structure of heliorhodopsin” Nature Vol. 574 pp. 132-136 (2019.09)Chihiro Kataoka, Keiichi Inoue, Kota Katayama, Oded Béjà, Hideki Kandori*
“Unique Photochemistry Observed in a New Microbial Rhodopsin” J. Phys. Chem. Lett. Vol. 10 pp. 5117-5121 (2019.08)Kota Katayama, Hiroo Imai, Hideki Kandori*
“FTIR study of S180A mutant of primate red-sensitive pigment” Chem. Lett. Vol. 48 pp. 1142-1144 (2019.07)Kota Katayama, Shunta Nakamura, Takuma Sasaki, Hiroo Imai, Hideki Kandori*
“Role of Gln114 in spectral tuning of a long-wavelength sensitive visual pigment” Biochemistry Vol. 58 pp. 2944-2952 (2019.05)Kota Katayama, Sahil Gulati, Joseph T. Ortega, Nathan S. Alexander, Wenyu Sun, Marina M. Shenouda, Krzysztof Palczewski*, Beata Jastrzebska*
“Specificity of the chromophore-binding site in human cone opsins” J. Biol. Chem. Vol. 294 pp. 602-6093 (2019.02)
2018
Kota Katayama, Yuji Furutani, Masayo Iwaki, Tetsuya Fukuda, Hiroo Imai, Hideki Kandori*
“”In situ” observation of the role of chloride ion binding to monkey green sensitive visual pigment by ATR-FTIR spectroscopy” Phys. Chem. Chem. Phys. Vol. 20 pp. 3381-3387 (2018.02)
2017
Kota Katayama, Yuki Nonaka, Kei Tsutsui, Hiroo Imai, Hideki Kandori*
“Spectral tuning mechanism of primate blue-sensitive visual pigment elucidated by FTIR spectroscopy”
Sci. Rep. Vol. 7 pp. 4904-4914 (2017.07)Alexander S. Nathan, Kota Katayama, Wendy Sun, David Salom, Sahil Gulati, Jianye Zhang, Muneto Mogi, Krzysztof Palczewski*, Beata Jastrzebska*
“Complex binding pathway determine the regeneration of mammalian green cone opsin with a locked retinal analogue” J. Biol. Chem. Vol. 292 pp.10983-10997 (2017.06)Sahil Gulati, Beata Jastrzebska, Surajit Banerjee, Ángel L. Placeres, Przemyslaw Miszta, Songqi Gao, Karl Gunderson, Gregory P. Tochtrop, Sławomir Filipek, Kota Katayama*, Philip D. Kiser, Muneto Mogi, Phoebe L. Stewart, Krzysztof Palczewski*
“Photocyclic behavior of rhodopsin induced by an atypical isomerization mechanism” Proc. Natl. Acad. Sci. USA. Vol. 114 pp. E2608-E2615 (2017.03)
2015
Kota Katayama, Takashi Okitsu, Hiroo Imai, Akimori Wada, Hideki Kandori*
“Identical Hydrogen-Bonding Strength of the Retinal Schiff Base between Primate Green- and Red-Sensitive Pigments: New Insight into Color Tuning Mechanism” J. Phys. Chem. Lett. Vol. 6 pp. 1130-1133 (2015.03)
2012
Sivakumar Sekharan, Kota Katayama, Hideki Kandori, Keiji Morokuma*
“Color vision:“OH-site”rule for seeing red and green” J. Am. Chem. Soc. Vol. 134 pp. 10706-10712 (2012.06)Kota Katayama, Yuji Furutani, Hiroo Imai, Hideki Kandori*
“Protein-Bound Water Molecules in Primate Red- and Green-Sensitive Visual Pigments” Biochemistry Vol. 51 pp. 1126-1133 (2012.01)
2010
Kota Katayama, Yuji Furutani, Hideki Kandori*
“FTIR Study of the Photoreaction of Bovine Rhodopsin in the Presence of Hydroxylamine” J. Phys. Chem. B. Vol. 114 pp. 9039-9046 (2010.06)Kota Katayama, Yuji Furutani, Hiroo Imai, Hideki Kandori*
“An FTIR Study of Monkey Green- and Red-Sensitive Visual Pigments” Angew. Chem. Int. Ed. Vol. 49 pp. 891-894 (2010.01)
連絡先
KATAYAMa Lab
- 片山研究室
- 片山 耕大 katayama.kota@nitech.ac.jp
〒466-8555
名古屋市昭和区御器所町1号館5階510B室
名古屋工業大学大学院工学研究科
生命・応用化学専攻
TEL・ FAX 052-735-5218